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I'm only sleeping

日記 雑記 思いつき ついったー https://twitter.com/1dgwa

何もないを食べる

透明な雨が降る日に、引き攣れた夜がやってきた。さよならは終わりだと言って、その概念的異物は僕の虚空に寄生した。そいつは欲望を少しずつ食らってくれるのだという。僕を蝕み焦燥させ愚行に走らせるそれを。まずは悲しみを腐らせた。人並みの感動では嬉しくないんだ。人並みの感情では涙もでないんだ。感動の物語に泣けないことを誇るようになった。にも関わらず僕の虚空は少しずつ食われて言った。
少し痩せたんじゃないの、と友達、その定義について考えるようになり、少しずつ但し書きをするようになった・・・。彼は言った。僕は概念的生物との共生によって、少しずつ満ち足りるのだと思った。なぜなら彼は虚空を喰らい虚空に住むのだから。一ヶ月が経ち僕は大学をやめた。毎日を狂人の戯言を好んで聞くようになった。本をカロリーメイトに変え、DVDをコカコーラに換えた。それでもコンピュータだけは持ち続けた。音楽を聴かなくなって半年が過ぎた。僕は随分と違った見た目になった。顔は幼いまま、つるんとしたままたるんでいった。焦燥は残り、それは時間をどうするかに概ね絞られていた。何かをすることはとても簡単だった。僕はなんだって学べたが、何もできなかった。親が死に、遺産が入り、それを使い尽くしても僕は動揺なんてしなかった。概念的生物は僕に文章を書かせていた。不毛な日常の羅列を。そいつが僕の人生を喰らい尽くして言うに、生殖は成功した、と。僕は家から出なかったし、異性との関わりもなかった、と答えると彼はログファイルと僕の顔写真をネットに晒して言う、これが僕の生殖だ、と。