I'm only sleeping

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死にたがりのネクロマンサー1

現在プレイ中のログホラTRPGのバックストーリーです。

TRPGのリプレイはそのうち書くかも

 

 

ゲリラ戦は明らかに優位なはずだった。地理を知悉しているし、このへんに出現する敵の生態は完全に理解している。補給は万全だし、補給地はあちこちに存在する。小さな基地があり、あちこちに罠をしかけておける。村人たちは協力的で、時には武器をもって戦ってくれることもある。

だけどそれも全部、あの召喚術師一人に崩されてしまった。

 

彼の何が恐ろしいかといえば、死を恐れないこと、そして膨大な量のアンデッドを生み出すことだ。

戦ったとき、僕と10人の仲間は川向いにいた。二人が守護戦士で、ヒーラーが三人。残りは全員魔法攻撃ができた。練度だって悪くない。二つのパーティーといった形だが、何度も組んだこともある。大規模なレイドに参加して、立派に戦ったことだってある。

 

真夜中だった。僕たちはツバメの街から前線基地に武器を運んでいた。その中にはネームドアイテムや、マジックレベルの高いプレフィックスドアイテムも入っていた。これがプラントフロウデンとの戦いの前線を押し上げる役に立つのは間違いなかった。

護衛はあくまでも形式的なものだった。

小型の帆船が夜中に発見された、という不審な知らせが届くまでは。

しかしそれだって、数人の冒険者が入ってくるだけだ。

まず間違い無く勝てるはずだった。

 

 

気づいたときにはいつの間にかスケルトンたちに取り囲まれていた。奴はのんきに歌を歌っていた。女は何か陶酔したように身体をゆらゆらとさせていた。山のてっぺんで、何かを打ち鳴らしていた。まるで身体を守る気はないようだった。妖術師たちが火の玉を何発も撃った。追尾式のものもあったはずだが、全てそれらは当たらなかった。彼らは注意しているようには見えなかった特別な訓練を受けているようにも。それはたまたま火の玉のほうが避けていってしまったとか、偶然風が吹いて流されてしまったとか、そんなふうに見えた。

しかし魔力の限り撃っても一つもあたらないのだ、どうかしている。

守護戦士とヒーラーは全力を尽くしていたと思う。彼らは全力で敵を引きつけ、支援が来るまで積荷に傷をつけまいとしていた。

僕は命中を上げる歌を歌っていたのだが、それは全く意味をなさなかった。

勿論スケルトンには命中する。しかし奴らはいくらでも増えていく。一つ倒すと二つ倒れる。そしてこちらの継戦能力を考えれば、それらを潰していくより先にこちらが潰されるのは必至だった。

 

数の暴力だった。彼らはあちらこちらからスケルトンを呼び出していた。そいつらはただただ積荷を狙っていた。

守護戦士の一人が倒れた。ここで僕は将軍に支援を要請した。リザレクションをかけたヒーラーはその場でスケルトンに首を跳ね飛ばされ、守護戦士も何度か剣を受け止めた後に倒れた。僕は逃げ出すことにした。子守唄で眠らせ、時空の狭間を飛んでなんとか抜けだした。

 

近くの基地に入り込んだ。小さな洞窟が掘ってあって、中には簡単な薬や武器がある。昔、カクエイ派が立ち上がったばかりの頃の名残だ。

そのころは冒険者は僅か10人ほどだったろうか。僕は新入りの党員だった。