I'm only sleeping

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亡霊

 

 誰かが考えた定義の亡霊に今も怯えているのだ。だから僕はこの洞窟の周りを離れることができない。外に出ると言葉が時々飛んできて、僕の身体を刺すのだ。体内で痛みは残響し、知らないうちに振る舞いが変わる。それを取り除くには、長く辛い手術が必要になる。しかし取り除いたとしても記憶は痛みを再び体中に巡らせてしまう。

 鎮痛剤が必要になったのはいつからだろうか。言葉を無意味にすると言って、音楽を溶かして静脈に突き立てた。それは常に耳から入り込んで、痛みをかき消していった。しかしその薬は日々弱まっていき、僕は一日中それなしでは過ごせなくなってしまった。そして言葉の痛みは、今もなくなっているわけではないのだ。

 重たくなった身体が、陳腐な比喩に持ち上げられてルーチンワークに出かけるとき、その静脈の反対側から、助けてくれと叫ぶのだ。