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『フルサトをつくる』を読んで考えたこと

 

 

フルサトをつくる: 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方

フルサトをつくる: 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方

 

 

を読んだ。

鈴木みそ限界集落温泉という本を随分前にphaさんが紹介していて、それを現実化したらこうなるのかって感じだった。

”フルサト”は少ない支出で暮らしていけて、人間関係もあるような居場所のことだ。それは故郷みたいな人間関係の強いしがらみはあんまりなくて、でも都会ほど離れ離れになっているわけでもない。

空き家を格安で借りて修繕して、人の集まりを増やしていく。

そういうことを具体的にどうするかについて語られている。

ここで描かれているフルサトの情景は、なんだか理想的なものに思える。そしてそこにあるのは高尚な理念とかではなく、安く住めるとか、都会に比べて退屈しないとか、若いだけで役に立つとかそういう、具体的なものだ。

 

そういうビジョンを描いているフランスの作家がいて、僕は彼の小説もとても好きだ…。

 

それから印象に残ったのは、地に骨をうずめる必要なんて無いってことだ。

地域医療や、引越しやらいろいろなところで言及される。そういうドラマも幾つか見たことがある。覚悟を決めろってやつだ。だけど実際には、都会と地方の良いとこどりをできるならそれが一番良いし、参入障壁の低さは賑わうためには大切な事だ。

勿論それをするためには、それなりの収入や、余裕のある仕事が必要なのだけど…。

 

この本の中で最も言及されていたのは、どうやって住めるような家を格安で借りて、修繕するかってことと、どうやって人間関係を作っていくかってことだ。それから文化的なものがだんだん必要になるから、それをどう実現するかということ。

収入を増やすんじゃなくて、自給力を増やしていくべきだって話もある。

この本の根底にあるのはフルサトを続けていくような形にしていくことで、そのためにハードルを下げて、必要資金を減らして、小さくはじめる。

 

僕は読んでいる間、このフルサトの姿をずっと妄想していた。自分がどんな役割を果たせるかを考えるのは楽しかった。実際にそれができるのかは、資金やら法律やらの問題を考えないといけないんだけど。

本書で描かれた熊野みたいな場所はまだ他にもあるんだろうか。きっと熊野はこのまま発展していくだろう。そしてその場合、参入するのは簡単ではなくなるはずだ。今でも知り合いを伝って探していくという形をとっているわけだし。

 

僕は未だに地方都市でどうふるまっていけばいいのかわからないでいる。そのままでいれば、大学の狭いコミュニティの中であれこれするだけで終わる。

自転車で旅をしたとき、僕の住んでいる県の素晴らしい場所について聞いた。彼は静岡から来ていた。僕の住んでいる県と隣り合ってさえいない場所だ。

どこが良い場所かさえ知らない。僕は狭い場所にいるだけだ。だけどひょっとしたら良いフルサトがあるのかもしれない。勿論全て閉鎖的ということはありえないわけではない。だけど少しずつ探してみても良いはずだ。そんなふうに思えた。