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I'm only sleeping

日記 雑記 思いつき ついったー https://twitter.com/1dgwa

極点

詩になればよかった。ぼくの考えとしては、乳白色の海に沈むのが一番良い。とりとめのない思考を眺めていても、ああ、彼らはいつも同じことをしゃべっているな、と。つまり同じ考えを喋り続けることが、ネット上で彼を彼だと認識させるのだ。彼の思想は一つ…

亡霊

誰かが考えた定義の亡霊に今も怯えているのだ。だから僕はこの洞窟の周りを離れることができない。外に出ると言葉が時々飛んできて、僕の身体を刺すのだ。体内で痛みは残響し、知らないうちに振る舞いが変わる。それを取り除くには、長く辛い手術が必要にな…

汗と涙とユークリッド

箱のなかで僕たちは生きるわけでしょう。幾何学の箱だ。 それを買ったり借りたり貸したり売ったりして生きる。死ぬときも綺麗な木の箱に入るんだろう。 死んだ時のことを心配しても仕方ないから、生きる時の話をしようか。 僕は外をずっと見てたんですよ、天…

灰色主義者たちの宴

僕の記憶の半分くらいがドラマで置換されているのは別に恥ずかしいことではなから記憶の端になんども引っ掛けさせられたギャグで笑いの記憶を笑うことを恥じる。過去が時制において後ろを指すのだとしても、それはいくらでも改変可能であって、ならば望まし…

スケッチ

最後に扉を開いたときには幸福とかがどうでもよくなっていた。ふかふかのベッドに寝転んで、明日の晩飯のことを考えていた。時間が経つのを忘れて、頭の中で兵隊たちを戦わせた。夜が何度も過ぎていくのに、僕はずっと同じ一日が繰り返しているのだと思って…

幸福な過去がほしいと嘆いていた女に何かを与えるべきだろうか

どんなに優れた自転車に乗っても、この街から出るための向かい風と、急な坂と、この街に戻るための向かい風と、下り坂があって、だから結局抜け出すのは難しい。抜けだしたところで何も無い平野が延々と広がっているだけだ。空爆はこの辺の地形を全く変えて…

ホテル暮らしの人類が最後に詫びた日

どこかに閉じこめられたままの地獄から抜け出すための手続き。幸福になるために作られてはいない我々のための過剰な処方箋。深い場所に潜るにはシュノーケルが必要だから、私は沢山の紙を読んだ。先人たちは丁寧にはしごを取り付けてくれた。構造をよく見れ…

境界線上のテーマパーク

大理石をかたどって境界線上のテーマパークに遊びにいくんだ。 安純は白い階段の続きを教えてくれたが、いかにも自信なさげな響きだった。夢を見るくらいなら果ての国に落ちていったほうがずっといいって、ありふれた地方都市で傀儡を掘って暮らす僕に発破を…

意味の迷宮

知らない街で、知らない景色が広がっている。同じくらいの高さ、だいたい二階建てくらいの建物が延々と広がっている。目印になるような高い建物は見えない。遠くにはあるのかもしれないが、霧がうっすらとかかっているせいでみえない。歩いても歩いても延々…

海から入れば影に名前を

雨の日がずっと続いていました。 私はそれを不完全な詩と呼んでいたのだが。 影に名前を付けていたのです。一つ一つに紫色の、白抜きの文字が入ったタグを付けていったのです。それは時折言葉を発しましたが、私には何を言っているかよくわからなかった。 慣…

製油所

ポストスーツに電磁波が落ちてきた。濡れた西日が日本酒をタオルで注いだ癌細胞のようにちぎれては点滅を繰り返す幼年時代だ。止めると噛んだ。告白する住まいはプラネットに管轄する二重思考のアトモスフィアで、おそるべきことに未だ大三元が地下鉄に呼び…

目にすればそれとわかる場所

太陽が出るずっと前、覚え書きを片手に家を出る。 目的地ははっきりとしない。多分、南にある。 目にすればそれとわかるものだ。 最初の各駅停車に乗る。 4人がけの向かい合った席に座ると、後ろから声が響いてきた。 心地良いリズム、沈黙は旧譜、言い淀み…

disorder

工業団地で俺は廃油にまみれながら男を待ってる。そいつは俺にふつうを与えてくれるらしい。感情を失った俺にめいっぱいのふつうを詰め込んで、まともにしてくれるらしい。金属音で耳はいかれちまった。感情もにたようなもんだ。きりきりと音を立てるんだ、…

視覚モザイク

32色になってしまった世界を嘆いていた。 目を、見えなくなった目を取り戻したいと思った。 サイバネ工学で直せるってクロードが言っていた。今じゃ格安キャンペーンだって、それでチバ・シティの中二階にあるうらぶれたラボで、神経組織を作りなおしてもら…

停止

未練がましい壁に挟まれた中ニ階に降り注ぐパレットが駐車場でカノンを奏でる。関節の軋む音が増幅され歪みと残響に彩られる。香水の匂いは混ぜあわせられ、腐りきった豊穣さを醸しだす。部屋に散らばっているのは詩と音楽、カロリーメイトと緑の液体。まる…

いつまでもよりそい、たすける。いつまでも。

もう願望を口にする必要はない。ほのめかすだけでいい。友人アルゴリズムが君の願望を察知して、そっちに進みなよと声をかけてくれるだろう。「大丈夫さ」それでよかったこともある。いくつか、いつだってどんなえげつない治療法だって(例えば水銀治療!)…